課題を登録する仕組みは整いました。それなのに、期限が過ぎた課題が並んだまま動いていません。件名を見ても、何が終わっていないのか分かりません。
登録することと、進めることは別です。多くの場合、詰まっているのは「何をすれば終わりか」が書かれていないことにあります。ここはAIで整えられます。
本記事は課題管理サービスの提供元による公式情報ではありません。機能や仕様については提供元の公式サイトでご確認ください。ここでは、課題管理ツールを使っている会社の進め方について書いています。
動かない課題に共通するもの
| 形 | 起きること |
|---|---|
| 件名が「〇〇の件」だけ | 開かないと中身が分からない |
| 終わりの条件が書かれていない | どこまでやれば閉じてよいか分からない |
| 担当が複数、または空 | 誰も自分の仕事だと思わない |
| 大きすぎる | 着手できず、後回しになる |
4つ目が最も多い原因です。「システムを改善する」のような課題は、何から始めるかが決まらないので動きません。
大きな課題を、着手できる大きさに割る
次の課題を、着手できる大きさに分けてください。 【課題】 (件名と説明を貼る) ・1つあたり、半日から1日で終わる大きさにしてください ・それぞれに「これができたら完了」という条件を書いてください ・順番に依存があれば、その関係も書いてください ・情報が足りず分けられない部分は「要確認」としてください 書かれていない作業を足さないでください。
「要確認」を出させるのが要点です。分けられない部分は、たいてい決まっていないことがある部分です。そこが分かれば、先に誰に聞けばよいかが見えます。
終わりの条件を書く
課題が閉じられない理由の多くは、終わりの条件が人によって違うことです。依頼した側は「動くようになること」、やる側は「作業を終えること」と考えています。
登録するときに一行だけ足してください。「〇〇ができるようになったら完了」という形です。これがあると、途中で認識がずれません。
既存の課題に一括で足すのは手間ですが、いま止まっているものだけでも効果があります。止まっている課題を開いて、この一行を書き足すだけで動き出すことがあります。
件名の付け方を揃える
一覧で見たときに中身が分かるかどうかは、件名で決まります。「〇〇の件」「対応お願いします」では、開くまで分かりません。
既存の件名の一覧をAIに渡して、「中身が分からないものを挙げ、説明文から件名を作り直してください」と頼みます。形は「対象+どうする」のように単純なもので構いません。
件名を変えるときは、関係者に見えている表示も変わることを踏まえてください。やり取りの途中で件名が変わると、別の課題だと思われることがあります。進行中のものは、コメントで一言添えてから変えると混乱しません。
なお、新しく登録するときの形を決めるほうが先です。既存のものを全部直そうとすると、そこで止まります。これから登録するものだけ揃えていけば、半年後には一覧が読める状態になります。
進捗の報告をまとめる
課題の一覧はシステムに出ていますが、そのまま見せても関係者には伝わりません。件数や状態だけでは、順調なのか遅れているのかが分かりません。
課題の一覧をAIに渡して、「進んだもの、止まっているもの、判断が必要なものに分けて、報告の形にしてください」と頼みます。「判断が必要なもの」を独立させるのが効きます。
止まっている課題については、止まっている理由も一緒に出させてください。理由が書かれていなければ「理由の記載なし」と出るので、そこが聞くべき箇所だと分かります。
やり取りが長くなった課題を読む
コメントが何十件も付いた課題は、途中から参加した人には追えません。最初の説明と現在の状況が食い違っていることもあります。
やり取りをAIに渡して、「決まったこと、変わったこと、まだ決まっていないことを分けてください。途中で方針が変わっている箇所があれば指摘してください」と頼みます。
「方針が変わっている箇所」が重要です。古い方針のまま作業が進んでいる事故は、ここで見つかります。
同じ課題が繰り返し立つとき
似た課題が何度も登録されるなら、その都度直すのではなく、起きない形にする必要があります。
過去の課題の件名と説明をまとめてAIに渡し、「同じ原因から来ていると思われるものをまとめてください」と頼みます。個別に見ていると気づかない共通点が出てきます。
出てきたまとまりは仮説です。本当に同じ原因かは、実際の内容を見て判断してください。件名が似ているだけの別物が混ざることがあります。
課題の内容を外部のAIに入れてよいか
- 認証情報、接続先、設定値が書かれた課題は渡さない。作業の記録として貼られていることがあります
- 入力した内容が学習に使われない設定になっているか(利用規約とデータの取り扱いに関する記載を確認する)
- お客様の案件に関する課題は、取引先名と固有の情報を外す
- お客様が参加しているプロジェクトの内容は、自社だけのものではありません
- 会社として外部のAIを使ってよいか、社内の取り決めを確認する
件名の整理だけなら、一覧だけで足ります。中身を渡す必要はありません。ここから始めるのが安全です。
システム側の機能で足りるかを先に見る
AIを足す前に、使っているサービスに同じ機能がないか確認してください。課題のひな形、親子関係、期限の通知、状態ごとの一覧、進捗の図といった仕組みが用意されていることがあります。
ひな形が用意できるなら、そのほうが確実です。終わりの条件を書く欄を作っておけば、書かずに登録することがなくなります。どんな機能があるかは、提供元の公式サイトやヘルプでご確認ください。
AIを使うのは、大きな課題を分ける部分と、長いやり取りを読み返す部分です。
まず試すなら
いちばん長く止まっている課題を1つ選んで、着手できる大きさに分けさせてみてください。「要確認」として出てきた部分が、その課題が動かなかった理由です。
手順の作り方は作業手順書をAIで作る方法、日々の報告は日報・週報をAIで短く書く方法にまとめています。ほかの業務はどの業務からAIを使い始めるかから探せます。
社内で進めるときの順番は中小企業のためのAI活用 はじめの一歩ガイド、始める前に確かめておくことはAI活用を始める前に確認しておきたいことにまとめています。
AIの使い方を学ぶ教材と業務で使えるツールをまとめて用意したい場合の選択肢として、当社ではライモBizをご案内しています。AI Labは合同会社SOL COMODAが運営する代理店で、本サービスの公式サイトではありません。
