社内に連絡を出したのに、「聞いていない」と言われる。掲示板にも書いたし、メールも送った。それでも伝わっていません。
読まれない原因は、多くの場合書き方の側にあります。何が変わるのか、自分は何をすればよいのかが、最後まで読まないと分からない文章になっています。ここはAIで整えられます。
本記事はグループウェアの提供元による公式情報ではありません。機能や仕様については提供元の公式サイトでご確認ください。ここでは、グループウェアを使っている会社の社内連絡の進め方について書いています。
社内連絡が読まれない理由
読まれない連絡には、共通した形があります。
| 形 | 読む側に起きること |
|---|---|
| 経緯から書き始めている | 結論にたどり着く前に閉じる |
| 誰に関係するかが書かれていない | 自分に関係ないと判断して飛ばす |
| やることと知らせるだけの話が混ざっている | 何をすればよいか分からない |
| 期限が本文の途中にある | 見落とす |
4つとも、書く人が知っている順番で書いていることから来ています。読む人が知りたい順番とは違います。
掲示の文面を、伝わる順番に並べ替える
書いた文章をAIに渡して、順番を組み替えさせます。ゼロから書かせるより、自分で書いたものを並べ替えるほうが早く、内容も正確です。
社内向けの連絡文です。次の順番に組み替えてください。 1行目 …… 誰に関係するか 2行目 …… 何が変わるか(1文) 3行目 …… いつからか 4行目以降 …… 読む人がやること(あれば。なければ「対応不要」と書く) 最後 …… 背景・経緯(知りたい人だけが読む部分) 【元の文章】 (そのまま貼る) 書かれていないことを足さないでください。 日付や担当者が書かれていない場合は「(要確認)」としてください。
最後の2行が要点です。これを付けないと、AIが文章らしく整えようとして、書いていない期限や担当者を作ります。
「対応不要」と書くだけで変わる
社内連絡の多くは、知らせるだけで、読む人に作業が発生しないものです。ところがそう書かれていないため、読む側は最後まで読んで確かめることになります。
冒頭に「対応不要」「〇〇部のみ対応あり」と書くだけで、読む人の負担が減ります。上の組み替えを続けていると、この一行が自然に入るようになります。
稟議の説明文を書く
稟議は、決裁する人が読んで判断できるかどうかがすべてです。ところが起案する側は内容をよく知っているため、説明が足りないことに気づきません。
下書きをAIに渡して、次を聞いてください。
- この文章だけで判断できない点はどこか
- 書かれていない前提はあるか
- 決裁する人が最初に確かめたいことは何か
出てくるのは、多くの場合「なぜ今なのか」「他の選択肢を検討したか」「やらなかった場合どうなるか」の3つです。これが書かれていない稟議は、差し戻されます。
反対されそうな点を先に洗い出す
通したい提案ほど、都合の悪い点を書きたくなくなります。しかし、決裁する側は必ずそこを見ます。
提案の内容をAIに渡して、「この案に反対する立場から、懸念点を5つ挙げてください」と頼みます。自分では思いつかなかった角度が出てきます。
出てきた懸念のうち、当たっているものは先に書いておきます。「この点はご懸念かと思いますが」と自分から触れておくほうが、後から指摘されるより通りやすくなります。
過去の稟議から、通る書き方を知る
承認された稟議が、その会社で通る書き方の見本です。差し戻されたものがあれば、それも合わせて見ます。
両方をAIに渡して「構成や書き方の違いを挙げてください」と頼むと、その会社で何が重く見られているかが見えてきます。金額の根拠を細かく求める会社もあれば、他社の事例を求める会社もあります。
ただし、差し戻しの理由は文面だけでは分かりません。出てきた違いは手がかりとして扱い、思い当たる案件を自分で確かめてください。
連絡と記録を分ける
掲示板に書いた連絡は、時間が経つと流れます。「あの決定はどこに書いてあったか」を探す場面が出てきます。
連絡を出すときに、後から探されるものかどうかを考えてください。規程の変更、体制の変更、取り決めの追加は、掲示とは別に残す場所が要ります。
過去の掲示をまとめてAIに渡し、「後から参照される可能性が高いものを挙げてください」と頼むと、残しておくべきだったものが見えます。次からはそれを別の場所へ書き写す運用にします。
社内の情報を外部のAIに入れてよいか
社内連絡や稟議には、人事の話、取引先名、金額、まだ公表されていない計画が含まれます。
- 人事・評価・処遇に関する連絡は渡さない。組み替えの手間より、扱いの慎重さを優先してください
- 入力した内容が学習に使われない設定になっているか(利用規約とデータの取り扱いに関する記載を確認する)
- 公表前の計画、取引先名、金額は外して渡す
- 会社として外部のAIを使ってよいか、社内の取り決めを確認する
文章の組み替えなら、固有名詞を「A社」「B部」に置き換えても成立します。戻すのは自分の手元でできます。
システム側の機能で足りるかを先に見る
AIを足す前に、使っているグループウェアに同じ機能がないか確認してください。掲示のひな形、宛先の絞り込み、既読の確認、稟議の書式といった仕組みが用意されていることがあります。
ひな形が用意できるなら、そのほうが確実です。書く人が変わっても形が揃います。どんな機能があるかは、提供元の公式サイトやヘルプでご確認ください。
AIを使うのは、ひな形に何を並べるかを決める部分と、書いた文章を読む人の順番に直す部分です。
まず試すなら
次に出す社内連絡を、いつもどおり書いてから組み替えさせてみてください。1回で終わります。自分の文章が「経緯から始まっていた」ことに気づくはずです。
資料や説明の文章は説明資料の下書きをAIで作る手順、社内の決まりごとは社内ルールをAIで分かりやすくまとめる方法にまとめています。ほかの業務はどの業務からAIを使い始めるかから探せます。
社内で進めるときの順番は中小企業のためのAI活用 はじめの一歩ガイド、始める前に確かめておくことはAI活用を始める前に確認しておきたいことにまとめています。
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