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Salesforceを使う会社のAI活用|商談の記録

顧客管理のシステムを入れたのに、商談メモが埋まっていない。入力を求めても、営業からは「その時間があれば一件多く回れる」と返ってきます。

正論です。入力の負担が、そこから得られるものを上回っているのが原因です。ここはAIで変えられます。

本記事は顧客管理サービスの提供元による公式情報ではありません。機能や仕様については提供元の公式サイトでご確認ください。ここでは、顧客管理システムを使っている会社の営業の進め方について書いています。

目次

商談メモが埋まらない理由

理由中身
書く時間がない移動中や商談の合間に文章を打てない
何を書けばよいか分からない項目はあるが、粒度が決まっていない
書いても使われない自分しか見ないので、書く意味を感じない
報告のための報告になっている上長向けに整えるので手間が増える

3つ目と4つ目が根にあります。営業本人の役に立たない記録は、必ず埋まらなくなります。

訪問の直後に、話し言葉で残す

最も効くのは、文章を書かせないことです。商談が終わって車に戻った時点で、スマートフォンに音声で吹き込みます。整っていなくて構いません。

商談後の音声メモです。

【メモ】
(吹き込んだ内容を貼る)

次の形に整理してください。
・相手が言ったこと(事実)
・こちらが約束したこと
・次にやること(期限が話されていれば、その期限も)
・気になった点(こちらの推測であることが分かる書き方で)

メモにないことを足さないでください。
相手の発言と、こちらの推測を必ず分けてください。

最後の指示が要点です。「先方は前向きだった」は推測で、「予算は来期に確保すると言われた」は事実です。これが混ざった記録は、後から読む人を誤らせます。

上長への報告を短くする

商談メモとは別に、週次の報告を書いている会社が多くあります。同じ内容を二度書いています。

1週間分の商談メモをAIに渡して、「上長向けの報告にまとめてください。進んだ案件、止まっている案件、判断してほしいことを分けてください」と頼みます。

「判断してほしいこと」を独立させるのが効きます。報告の目的はそこにあります。進捗だけを並べた報告は読まれません。

過去の商談から、傾向を見る

受注できた案件とできなかった案件の記録が溜まっているのに、見返している会社は多くありません。

両方をAIに渡して(取引先名は伏せて構いません)、「進み方や、相手から出た言葉の違いを挙げてください」と頼みます。失注した案件に共通して出てくる言葉が見つかることがあります。

ただし、これは仮説です。商談の結果は、記録に書かれていない要因で決まっていることのほうが多くあります。出てきた傾向は、思い当たる案件を自分で見直すきっかけとして使ってください。

次の一手をAIに決めさせない

「この商談は次に何をすべきか」をAIに聞くと、それらしい答えが返ってきます。ただしAIは、その相手との関係も、社内の事情も、競合の動きも知りません。

使うなら、「確認し忘れていることはないか」という聞き方にしてください。決裁の流れ、予算の時期、他に検討している会社。聞けていない項目を挙げさせるほうが、実際に役立ちます。

受注の可能性を点数で出させるのも避けてください。根拠のない数字が一人歩きします。

引き継ぎのときに効いてくる

商談メモを残す意味が最もはっきりするのは、担当が変わるときです。前任者の記録がなければ、後任は一から関係を作り直すことになります。

その取引先の記録をまとめてAIに渡し、「引き継ぐ人向けに、これまでの経緯と、いま約束していることをまとめてください」と頼みます。「約束していること」を必ず出させてください。引き継ぎの事故は、ほとんどがここで起きます。

できたまとめは、前任者が目を通してから渡してください。記録に書かれていない経緯は、AIには出せません。相手の担当者との相性、過去にあった行き違い、触れないほうがよい話題。こうしたものは前任者の頭の中にしかありません。

逆に言えば、まとめを見ながら話すことで、前任者が言い忘れていたことを思い出せます。白紙から引き継ぐより、たたき台がある状態で話すほうが漏れが減ります。

入力する項目を減らす

項目が多いほど記録は正確になる、と考えて増やしていくと、結果的に何も埋まらなくなります。

いまある項目の一覧をAIに渡して、「実際の営業活動で、この項目を埋めるために必要な手間を説明してください」と頼むと、負担の大きさが見えます。そのうえで使われていない項目を減らします。

減らす判断は人がします。ただし「念のため残す」を繰り返すと、元に戻ります。半年使われていない項目は、外す候補です。

顧客の情報を外部のAIに入れてよいか

  • 取引先名、担当者名、金額は外して渡す。商談の進み方を見るだけなら、それで成立します
  • 入力した内容が学習に使われない設定になっているか(利用規約とデータの取り扱いに関する記載を確認する)
  • 秘密保持の取り決めがある案件の内容は渡さない
  • 個人のお客様が相手の場合、氏名・連絡先は渡さない
  • 会社として外部のAIを使ってよいか、社内の取り決めを確認する

音声メモの整理なら、自分が吹き込んだ内容だけを渡します。システムの中のデータを丸ごと出す必要はありません。

システム側の機能で足りるかを先に見る

AIを足す前に、使っているサービスに同じ機能がないか確認してください。音声での入力、商談の要約、次の行動の提案、レポートの自動作成といった仕組みが用意されていることがあります。

サービス側でできるなら、その方が確実です。顧客の情報が外に出ませんし、記録がそのまま登録されます。どんな機能があるかは、提供元の公式サイトやヘルプでご確認ください。

AIを使うのは、話し言葉のメモを記録の形に直す部分です。

まず試すなら

次の商談のあと、車に戻った時点で2分だけ音声で吹き込んでみてください。それを整理させれば、記録が1件できます。文章を書く時間はゼロです。これが続けられるかどうかで、記録が溜まるかが決まります。

日々の報告は日報・週報をAIで短く書く方法、商談後のメールはメール返信の下書きをAIに任せる手順にまとめています。ほかの業務はどの業務からAIを使い始めるかから探せます。

社内で進めるときの順番は中小企業のためのAI活用 はじめの一歩ガイド、始める前に確かめておくことはAI活用を始める前に確認しておきたいことにまとめています。

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