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弥生会計を使う会社のAI活用|記帳の下ごしらえ

会計ソフトで記帳はできている。けれども領収書の束を前にして、何の費用か思い出せない。月末にまとめて処理するので、記憶が薄れています。

記帳そのものはソフトの仕事ですが、その手前の「何だったか分かるようにしておく」作業は人がやっています。ここをAIで軽くできます。

本記事は弥生株式会社の公式情報ではありません。機能や仕様については提供元の公式サイトでご確認ください。ここでは、会計ソフトを使っている会社の進め方について書いています。

目次

記帳で時間がかかる本当の場所

仕訳の入力そのものは、慣れれば速い作業です。時間がかかるのは別のところにあります。

作業時間がかかる理由
領収書の内容を思い出す但し書きが「品代」しかない
科目を決める判断が人によって揺れる
摘要を書く毎回ゼロから考えている
不明な支出を調べる誰が何に使ったか追えない

4つとも、入力の速さではなく「情報が足りていない」ことが原因です。ソフトを変えても解決しません。

領収書を溜めない形にする

最も効くのは、受け取った時点で目的を残すことです。後から思い出す作業がなくなります。

難しく考える必要はありません。領収書を受け取ったら、スマートフォンで撮影して、音声で一言メモを残します。「〇〇商事との打ち合わせ、喫茶店代」で十分です。

月末に、そのメモをまとめてAIに渡して整えます。「次のメモから、日付・相手・目的の3項目に整理してください。メモにないことを足さないでください」と頼めば、記帳しやすい形になります。

摘要の書き方を決める

帳簿の摘要欄が、時期によってばらばらになっていることがあります。「〇〇商事様 打合せ」「打ち合わせ(〇〇商事)」「会議費 〇〇商事」といった具合です。

過去1年分の摘要をAIに渡し、「書き方のパターンを分類してください」と頼むと、実態が見えます。その上で「取引先名+用途」のように形を決めてしまいます。

揃えておくと、「あの取引先にいくら使ったか」を後から集計できます。ばらばらのままだと、検索しても拾い漏れます。

科目の判断はAIに任せない

勘定科目をAIに決めさせないでください。AIが出した科目は税務上の判断ではありません。会社の方針や顧問税理士との取り決めが反映されていません。

使えるのは、すでに決まっている判断を一覧にする作業です。過去の仕訳を渡して「同じ内容の費用が、どの科目に入っているか」を調べさせると、判断が揺れている箇所が見えます。

その一覧を持って顧問税理士に相談し、会社としての基準を決めてください。決まった基準をメモにして、入力する人が見られる場所に置きます。

税理士とのやり取りを減らす

月次や決算の前に、税理士から質問が来ます。「この支出は何ですか」「この入金の相手は」といった確認です。

過去の質問をまとめてAIに渡し、「繰り返し聞かれている内容を挙げてください」と頼むと、毎回引っかかる箇所が分かります。そこを先に埋めておけば、やり取りが減ります。

多くの場合、摘要の書き方を直すだけで解決します。「品代」「諸経費」といった記載が質問を呼んでいます。

決算前の確認に使う

決算の前は、1年分を見直す作業が発生します。金額の大きいもの、例年と違うもの、説明が要るものを拾う作業です。

1年分の摘要と勘定科目(金額は伏せて構いません)を渡して、次を挙げさせてください。

  • 内容が読み取れない記載
  • 同じ相手なのに科目が違っているもの
  • 年に1回しか出てこない、珍しい種類の費用

3つ目が特に役立ちます。珍しい費用は、税理士から質問が来る箇所です。先に理由をメモしておけば、決算の時期に思い出す手間がなくなります。

なお、これはあくまで確認の下ごしらえです。決算の内容そのものについては、顧問税理士の判断に従ってください。

会計データを外部のAIに入れてよいか

帳簿には、取引先名、金額、口座情報、社員の給与が含まれます。

  • 口座情報、マイナンバー、給与明細は渡さない。用途を問わず、入れない運用にしてください
  • 入力した内容が学習に使われない設定になっているか(利用規約とデータの取り扱いに関する記載を確認する)
  • 顧問税理士と共有しているデータの扱いについて、事前に相談しておく

摘要の分析だけなら、金額を外しても成立します。文章の部分だけを渡せば、書き方の分類はできます。

ソフトの機能で足りるかを先に見る

AIを足す前に、使っているソフトに同じ機能がないか確認してください。領収書の読み取り、仕訳の自動提案、摘要の履歴からの補完といった機能が用意されていることがあります。

ソフトの機能で済むなら、その方が確実です。データが外に出ませんし、仕訳まで連動します。どんな機能があるかは提供元の公式サイトでご確認ください。

AIを使うのは、ソフトが埋められない「記帳の手前の情報を残す部分」と「書き方の基準を決める部分」です。

紙の書類が多い場合

請求書や領収書が紙で届く取引先が多いと、データ化の手間がかかります。撮影して読み取らせる方法がありますが、確認の工程は残ります。

読み取りでよく起きる間違いは決まっています。金額の桁、和暦と西暦、手書きの文字、感熱紙の薄れた部分です。合計金額を原本の束と照合してから記帳してください。1枚でもずれていると、後の照合で原因を探すことになります。

なお、原本の保管は読み取りとは別の話です。電子帳簿保存法の要件は保存方法によって異なるため、扱いに迷う場合は顧問税理士に確認してください。読み取った一覧だけを残して原本を捨てる、という運用は避けてください。

まず試すなら

来月から、領収書を受け取ったときに一言メモを残してみてください。月末の「これ何だったか」がなくなります。メモの整形にAIを使えば、記帳の前の下ごしらえが終わります。

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